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不動産関連データの代表ともいえる住宅価格は、どのように決まるのか?
カテゴリ:業界NEWS  / 投稿日付:2026/09/25 17:58

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不動産関連データの代表ともいえる住宅価格は、どのように決まるのか?

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指標は新築ではなく中古マンションの動向に変化

 

 住宅価格の動向や市況は、ひと昔前には新築マンションの価格を指標にしていた業界関係者は多かったようです。少なくともメディアではそうでした。

 基本的に住宅価格は、需要と供給によって決まりますが、需要と供給それぞれの数量が一定以上ないと、価格形成が不安定になります。大都市圏と地方とでは状況が異なりますが、販売されている数量という点では戸建に比べて、圧倒的にマンションのほうが多く、またマンションを買うに際しては中古よりも新築という意識が以前は強かったこともあり、新築マンションの価格を住宅価格の指標と見る向きが多かったわけです。

 しかし世界を見渡すと、住宅価格の指標として、新築マンションの価格を利用するのは、意外に特異な例なのです。海外、なかでも欧米に関して言うと、流通している住宅は、マンションよりも戸建が多く、また新築住宅よりも中古住宅が主流だからです。

 こうしたなか、住宅価格の指標として新築マンションの価格動向を用いていた日本でも、最近は少し変化が見られるようになってきました。指標の中心がマンションであることに違いはないのですが、新築ではなく、中古マンションの価格動向を見るようになってきたのです。その理由は2つあります。

 先ほど書いたとおり、本来、市況は需給バランスによって見るべきものですが、新築マンションの価格を参考にすると、たとえば東京都のエリアで見た場合、六本木ヒルズのような超高級レジデンスができると一気に平均価格(成約㎡単価)が高騰し、逆に晴海フラッグのような比較的割安な物件が大量供給されると一気に平均価格(同)が下がる、という事態が起きてしまいます。したがって、こうして算出された価格が、本当に住宅市況を正確に反映しているかどうか疑問視されるようになりました。そのため、まんべんなく売りと買いが出てくる中古住宅を見たほうが、理論的に正しいとされるようになった第一の理由です。

 実際、首都圏の新築マンションと中古マンションの成約状況を見ると、成約㎡単価は新築のほうが上下に激しく動いているのが確認できます(図表1、図表2)。

 第二の理由は、そもそも新築マンションの供給量が減っていることです。かつてマンション全体の流通量に占める中古マンションの比率は15%程度でしたが、近年においては新築マンションの供給減により、中古マンションの流通量が相対的に増えてきました。こうしてマンション購入に関しては、中古が徐々に主流になりつつあるため、本来あるべき姿である中古マンションの価格が指標になってきたのです。

 

図表1・2 


 

 

供給が増えると価格は下がりやすい

 

 では、中古マンションの価格が何で決まるのかというと、やはり需給バランスです。需要が増えて供給が減るほど価格が上昇し、需要が減って供給が増えると価格は下落します(図表3)。そして、その均衡点が、売買される際の価格になります。

 これは過去の価格推移を見ても、明確にその関係性を確認ができます。首都圏中古マンションの在庫件数と成約㎡単価の前年同月比の推移を見ると、在庫件数が増えると価格が下がり、在庫件数が減ると価格が上がるのが見て取れます(図表4)。したがって、供給が増える可能性の高いエリアに建っているマンションは、長期的に価格が下がる可能性を秘めています。

 では、中古マンションの供給が増えるタイミングはいつなのでしょうか。これは築15~20年後と考えるのが妥当でしょう。そのくらいになると、たとえば同居していた子供たちが成長して家を出ていくため、広いマンションに夫婦二人で住む必要性がなくなり、住み替えを検討するようになります。

 このことからすると、比較的短い一定の期間中に、多数のマンションが新築供給されたエリアは、将来的に同じタイミングで供給が増え、価格が下がる可能性を秘めていると考えられます。東京で言うならば、湾岸エリアなどはまさに典型的な事例です。

 

図表3・4 


 

 

金利が上がれば需要が減少して価格が下がる

 

 そしてもう一点、物件の需給バランスに影響を及ぼす要因として、金利動向をあげておきたいと思います。

 前号でも金利については触れましたが、そこからさらに長期金利の上昇が加速しました。8月18日の長期金利は2.945%まで上昇しており、3%が目前に迫ってきています。加えて日銀は、6月に引き上げた政策金利の誘導目標を、9月の日銀政策決定会合において0.25%引き上げ、1.25%にするという見方も増えています(図表5)。

 長期金利が3%に到達すれば、都心部における投資用マンションの利回りと、差が小さくなります。そうなると、次に問題になるのは投資リスクです。投資用マンションは、相応のリスクがあるため、リスクプレミアムが上乗せされ、長期金利に比べて高い利回りが実現できていたわけですが、その利回りが長期金利と同じになったら、投資リスクが高い分だけ、投資用マンションへの投資は不利になります。リスクとリターンを比較した場合、同じ3%のリターンが取れるのであれば、投資用マンションを買うよりも、日本政府が

元利金の支払いを保証している10年国債を買ったほうがいいと判断するのは自明です。

 こうした点からも、中古マンションの市況は今後、調整局面となる可能性が高いと考えられます。

 

図表5 


 

 

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本日は以上となります。

 

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